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「イノベーション」と「新規事業」。
言葉としては明らかに違うこの2つの単語の関係性をどのように考えればいいのでしょうか?
イノベーションは革新と訳されることが多いようです。結論から言ってしまえば、新規事業はイノベーションに含まれます。
つまり、イノベーションの方が守備範囲の広い言葉です。
新規事業については、対となる言葉を考えてみると既存事業という言葉がすぐに思いつきます。
それに対して、イノベーションの対となる言葉は何でしょうか?現状維持?改善?漸進?リノベーション?持続的技術?
などなど、人によって様々な言葉を思い浮かべるのではないでしょうか?
例えば、政府もイノベーションという言葉を、「技術革新」とのみ捉えていたりします。
これは、イノベーションという言葉を技術革新と訳してしまったことに起因しているのかもしれません。
皆さんお忘れになられたかもしれませんが、安部政権下で推し進められた、イノベーション25のホームページでは
「イノベーションはこれまでのモノ、仕組みなどに対して、全く新しい技術や考え方を取り入れて新たな価値を生み出し、社会的に大きな変化を起こすことを指します。」
と述べていたりして、「既存のものに取り入れる。」というように定義づけていたりします。
言葉の定義なんて本質と関係ないと思われるかもしれませんが、多くの人で物事を進めていく場合、意識のズレをなくすためにも大切です。
上記のように「技術革新」としてしまうと、ビジネスモデルを確信するという発想自体がなくなり、大学研究室への補助金や企業R&Dへの減税という発想しか出てきません。
日本における高度成長の終わりによってはじめられた新規事業のいくつかがその後様々な形で失敗に終わってしまったこともあり、新規事業という言葉へのイメージはあまりいいものとはいえません。
イノベーションのほうが、その実態がはっきりしない分だけ格好のよいイメージがあります。
しかし、これが曲者です。
「社長が、弊社においてもイノベーションへの取り組みを加速したいとの意向をもっており、活動を始めたのですよ。」
というような話を耳にすることがあります。
しかし、実際その後の進捗を伺って見ると、なかなか一筋縄ではいかないようです。
確かに、上述のように、全てのものは既存のものをベースにはしているのですが、既存のものに継ぎ足していくようなイメージではないイノベーションも存在するのです。
そのような曖昧さを含めた条件となるので、さらに、チームを作って、議論を始めたものの、参加メンバーにとってのイノベーションは十人十色です。ある人は、
「今ある製品に新しい技術を持ち込むことだ。」といい。
またある人は「新興国市場に打って出よう。」といい。
「そうではなく生産性向上のためにカイゼン会議を開こう。」
「違うだろ。弊社が今まで手がけたことのない、全く新しい事業への取り組みこそイノベーションだろう。」
こうなると、手がつけられなくなり、抽象的で総論賛成各論反対的な成果を生み出さないスローガン作りに終始してしまいます。
イノベーションは誰もがこれを進めたいと思う素晴らしい概念ですが、これをきちんと定義づけ、皆の意識を集約し、実行できるかたちにまで落とし込む必要があります。
実は、この部分が難しいところであり、イノベーションの肝でもあるように思います。
我々は、自身の事業を「新規事業について支援を行う事業」と定義付けています。
より広いイノベーションという言葉を使ったほうがいいように思えるのですが、守備範囲が広いということはともすれば、曖昧になってしまうということでもあります。
ですので、お客様とともに、その曖昧さの罠のようなものにチームが引き込まれないよう、かといって想像力がまったくない既存事業への継ぎ足しだけのアイデアにはとどまらないことも考慮し、 環境変化に柔軟に対応して、お客様を含めたチームと一体となってサービス立上を推進することを重要視しています。
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