事業計画をどう作成するか?(4)

事業計画プレゼンテーションの伝え方

もうひとつ大切なのが、できた事業計画書をきちんと伝えていくという作業です。

一番大切なのは、自分の事業の指針となる魂のこもった事業計画書を作ることで、次にデリバリーの仕方、伝え方の議論です。

ここの順番を間違えてしまうと駄目です。

よく、内容がイメージ図だけで、「勝てるプレゼン!」みたいな本をそのまま実践して乗り切ろうとしているプレゼンテーションがありますが、さすがに熟練の意思決定者はそんな小細工では誤魔化されません。

とはいえ、ここを忘れてしまっても駄目です。

聞き手は、忙しい中で、日々膨大な情報を受けている人が大半です。(そういう人でないと意思決定できません。) それらの人が、眠ってしまったり、他の事を考えてしたりしてしまっては、いくらすばらしい内容でも伝わりません。 そうなると価値があっても、伝わらないまま終わってしまいます。

最低限、相手に聞いてもらえるようにしなければなりません。

注目させるための作戦

そのためには、聞き手の興味をきちんと把握し、そこに訴えかける必要があります。 ここでも、顧客満足度を考える必要があります。相手のニーズに合わせてカスタマイズする必要があるのです。

出席者に何を訴えれば一番効果があるのか?

キーマンは誰か?興味は何か?ということを知っておかねばなりません。
一声で意思決定できる人物がいるなら、その人だけを狙い撃ちしても構いません。

具体的には下記などの作戦があります。

  • 相手の興味のあるところの枚数を増やす。
  • アニメーションを使う。絵を使う。
  • 時間をかける。
  • 順番を変えて、早めにもってくる。
  • 声を大きくする。
  • 聴いて欲しい人の目を見て話す。

重要なのはとにかく注目させるということです。

あくまでも相手の興味に合わせたプレゼンテーションをする

ただ、注意すべき点は、あくまで『枚数を増やす。』『絵を使う。』であって、一枚のなかにたくさんの情報を詰め込みすぎてはいけません。

例えば、財務を見る人なら、財務シュミレーションに興味があるでしょうし、投資家なら成長性とリスクに興味があるでしょう。

アライアンス候補はどういう組み方をするとwin-winになるのか?というところに興味があるはずですし、一緒に事業を進めるメンバーは具体的アクションプランがどうなっているのかをしっかり把握したいと思うはずです。

それらのポイントだけを、上記のような手段で目立たせて、「ここだけは聞いて欲しいポイントなんです。」という意思表示をするのです。

基本的なスキルも忘れず行う

上に、さらっとしか書いていませんし、小学生時代に習うことなので皆さん忘れがちですが、

  • 声を大きくする。
  • 聴いて欲しい人の目を見て話す。

この2点だけでもきっちりやれば明らかに変わります。

但し、声は大きすぎてもいけません。会場の一番後ろに座る人にきっちり聞こえるようにすればいいでしょう。

また、人数が増えれば配布資料で説明するのではなく、前にでて、スクリーンに映し出して説明するほうが、 プレゼンをコントロールできます。

そのためにも、先ほども書いたのですが1枚に情報を詰め込みすぎていけません。

Nさんにプレゼン時の状況を伺うと、あまりに淡々と説明しすぎたようです。冷静に伝えようとしたようですが、そのせいで熱意がなく、聞き所も伝わらなかったようです。内容にも問題があったようですが、プレゼンテーション次第では、敗者復活が可能になります。

冒頭でも書いたように、まずは内容の良し悪しですが、プレゼンテーションの手法も足きりされないためには重要なので注意しましょう。

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