新規事業における事業計画書の書き方

2017.07.25

新規事業コンサルタント・池松です。私は新規事業をテーマにした研修や講演を行っているのですが、なかでも「事業計画書研修」は2番目に人気の講座です(一番目は「アイデアの出し方」)。
日々「事業計画書の書き方を学びたい」といったご相談をちょうだいすることからも、新規事業に取り組まれる企業様において欠かせないものと感じています。

事業計画書とは何か?

では、「事業計画書とは何か?」そう問われたらどう答えますか?
私は研修でこう伝えています。
「相手に協力を仰ぐためのコミュニケーションツール」…に過ぎない

新たな事業を興すうえで必要となるヒト・モノ・カネ・情報を一人で集めきることは中々に難しく、誰かに協力を仰がざるを得ないことがほとんどです。そのために相手を説得するわけですが、それが事業計画書というものになります。

必ずしも紙でなければいけないわけではなく、口頭で実現するケースももちろんあります。アリババ会長のジャック・マー氏が孫氏と初めて会った際、事業説明は5分、後の5分は孫氏が20億出資したい、いやいや2億で…と押し問答をしたという話は有名です。プレゼンテーションの資料も数字も見せてもらったわけでもなく、言葉と目のやりとりだけで成り立ったというのですから驚きです。

これは極端な例ですが、社内で進めるとなると紙ベースがほとんどだと思いますので、そちらに寄せて掘り下げたいと思います。

クライアントの大手企業様の場合、事業計画書に相当する紙は100枚を超えるものも珍しくありません。新たな事業やサービスを興すうえで全部門の確認が必要であり、事前根回しの前提にて経営会議に付議され承認される、いわば儀式のような位置付けとして使われているクライアントもいらっしゃいます(というより、その方が多いのかもしれません)。

事業計画書のフォーマットや作法書もあり、それに則って経営企画部に提出しなさい、ということも少なくありません。

このことから、事業計画書は目的やシーンによって正解が変わるのが実態です。

個人が銀行から資金を借りる、大手の新規事業担当が社内で起案し承認を受ける、ベンチャーがVC等からラウンドA〜Eで出資を受ける、エンジェルから出資を受けるetc…ご想像いただけると思いますが、シーンによって必要とされる紙は全く違うものになります。

さらに言うなら、最近流行りのクラウドファンディングだって、お金を集めるという目的からすれば、ある種の事業計画のようなものです。

事業計画書の書き方

では、どうやって事業計画書を書けば良いのか?私は講座でも以下5点をお伝えしています。

1.事業計画書を書く前に、何をしたいか(得たいか)を決めておきましょう

2.事業計画書を誰に見せるのか?をイメージしておきましょう

3.見せる相手が気にすることは何か?についてできる限り探っておきましょう

4.見せる相手が好きな書き方(あるいは必要な作法)があるか事前に探っておきましょう

5.相手にとって、何を伝えることが魅力的か?その結果協力してくれるか?を考えましょう

 

前提にあるのは、事業計画書の書き方を学んだからといって、事業の中身がなく、見せる相手にとって魅力的な内容がなければ協力を得ることは難しいと言えます。どうやって事業計画書を書けばいいのか?と悩むくらいなら、相手に何を伝えれば、魅力的に感じ、協力してくれるのであろうか?を考えることに時間を使う方がよほど生産的と考えます。

ただ、それでは考え方をお伝えするうえであまりお得感を出せていないかもしれませんので、もう少しだけ補足します。

事業計画書「魅力の方程式」

「相手から協力を得る≒相手に魅力を伝える」方法には公式があります。

獲得の魅力×実現可能性×危機感

1.  獲得の魅力:その事業を行うことによって、相手は何を獲得できるのか(メリット)

2. 実現可能性:その事業に実現可能性を感じるか

3. 危機感:他でやられてしまうとまずいかもしれない

 

この3点あたりをうまく散りばめると、魅力的な事業計画書に仕上がります。そして重要度は1、2、3の順です。

当たり前と言えば当たり前の話しなのですが、見せる相手にとって、あなたの考える事業に協力することで何を得られるのか?それが獲得の魅力です。一般的には、「儲かりそう」が根底にあり、「市場性」「将来性」に置き換えられたりもします。

とにもかくにも、目の前の説得したい相手にとって、何がメリットなのか?をシンプルに表現できており、口頭のプレゼンも含めて相手に伝わっているかどうか?が重要になります。

説得する相手は、自社(課長から部長、役員、社長、他部署etc…)かもしれませんし、外部(銀行、VC、エンジェル、国・行政機関etc…)かもしれません。「昇進しますよ」「影響力を拡大できますよ」等々、相手へのメリットを伝えたうえで実現可能性をイメージさせられるか、それが勝負になってきます。

まとめると、「相手へのメリットを考えたうえで相手の好む作法に則って書く」、それが事業計画書の書き方になります。

詳しい話は、研修や講演でお話ししております。お気軽にお問い合わせください。

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