ビジネスの種をどうやって探すか?

2006.12.19

最近、景気がいいらしい。いざなぎ景気を越え、戦後最長の景気拡大フェーズにあるという。

確かに、この時期よく目にするイルミネーションも年々派手になり、街を歩く人々にもある種自信のようなものが戻ってきたように思える。

企業において、その変化はさらに大きく感じられる。かつては、選択と集中、効率化やリストラ、再生などの単語をトップから現場まで口にしていた。逆に、新規事業や事業開発という言葉自体なかなか聞かなかったし、中には不良債権と同義語で使っているような人もいた。

それが、このところ「一度かがんだ後は、大きく伸びる」とか「新たな事業なくして成長なし、成長なくして存続なし」など勇ましい科白を耳にするようになってきた。

我々の活動においても、「新しい事業を開発するには?」とか「新規事業タスクフォースを立ち上げたのだが、どうすればうまくみんなの意見を吸い上げられるか?」というような議論を頻繁に耳にするようになった。

今まであまりにも新規事業・事業開発などについて語られることがなかったので頻繁に感じるだけで、これが永遠の成長を前提としている株式会社本来の姿なのかもしれない。

ビジネスの種

そして最近よく、「上から言われたんですけど、新規事業ってどうやって立ち上げるんですか?」とか「今までとは、全く異なるお客さんに、新たに開発した技術を基にした製品を売り込めといわれたんですけどどうすればいいんでしょうか?」という質問を受ける。

新しい収益源を開発する、次の柱となる事業を立ち上げる。もしこれがあなたに与えられた課題なら、何から始めるだろうか?

上記の人たちが、実際にとった行動は

  • アイデアマンである知り合いに話を聞きに行く。
  • その種のノウハウ本を買い込んできて読む。ネットで情報を探す。
  • 異業種交流会に出る。
  • 若者の多い街(原宿、渋谷、表参道など)へ足を運び、はやりものを知る。
  • コンサルタントを起用する。

などである。

自分で考えるというよりも、誰かが持っているいいアイデアを探すというやり方が多いようだ。確かに、一人で机に向かってうんうん唸っているというのは生産的でない。とはいえ、他人からでたアイデアを受け入れるだけだと能がない。

どのようにすれば素晴らしいビジネスの種をみつけだせるのだろうか?

今後、様々な角度から”ビジネスの種の見つけ方”について考えてみたいのだが、その前に一点気をつけておくべきことがある。

それは、ビジネスの種を見つけることに気を奪われすぎるのは良くないということだ。いきなりテーマを否定するような物言いに鼻白む方も居られるかもしれないが、しばらくお付き合い願いたい。

もちろん種がないと芽が出ないのだが、果実を収穫するためには、いい種を探すだけで仕事が終わったことにはならない。そんなこと、言われなくてもわかっている、と思われる方も多いと思うのだが、現場では「わかっているけどやれていない」ケースが数多く見られる。

ビジネスアイデアを出してしまうと燃え尽きてしまう人や、パワーポイントやロジックの美しさに心を奪われて、現実的ではないビジネスモデルの構築に邁進してしまう人もいる。これらの人に共通しているのが、アイデア至上主義だ。切れ味鋭いアイデアを出すことに全精力を注ぎ込んでしまい、実行フェーズになるととたんに力を失ってしまう。

事業を開発する、新規事業を立ち上げる、ビジネスを成功させる。言葉は違えど、これらは開墾にも喩えられ、不毛の地に赴く勇気と、戦いの場所を選ぶ決断力と、木の根を掘り出す根気と、作物が実るまで草をむしる努力とが求められる。種を見つけるというのは果実を得るまでの長い道のりのスタートにすぎないのだ。

このことは十分すぎるほど認識しておいたほうがいいことだ。その上で、長い道のりに備えてペース配分をしっかり考える必要がある。覚悟を決める必要もある。

但し、種がないとそもそも何もはじめられない。

冒頭のテーマに戻り、いかに良い種を効率よく探すことができるか?について考えてみたい。

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