AIで採用の不一致を減らす―2017年3月新規事業トレンドレポート

2017.05.02

新規事業の動向を月次でお届けするレポート。

2017年3月、PR TIMESを中心に新規事業関連記事をリリースした企業を業界別に分けたものが以下のグラフになります。2017年3月新規事業リリース(業種別)

IT・情報通信が32%、続いて生活・サービスが30%となっています。2017年3月IT・情報通信企業の内訳

リリースが最も多いIT・情報通信の分野の内訳を見ると、IT情報サービスが79%と8割弱を占め、ソフトウェアが14%と続きます。

AIで採用・人材管理「AI人事部長」

今月の記事の中から面白いトピックとして、AIによる採用・人材管理でのデータ活用を紹介します。

2017年3月28日、AI(人工知能)の力を使って企業の成長をサポートする株式会社WORKUPは、たった15分のアンケートに答えるだけで様々な角度からの人材分析を自動で行う「AI人事部長」をリリースしました。

今年も3月に新卒の就職活動が解禁となりましたが、多くの企業が優秀な人材獲得のためにインターンの機会を増やし、合宿を取り入れるなど採用方法を工夫しています。しかし、活躍できる人材かどうか入社前の時点で判断することは難しく、いざ採用しても会社の文化や社風に合わず、逆に不採用とした人材が他社で活躍しているケースはよくある話です。

人事領域の情報は属人的・定性的に管理され、面接官の勘や経験に頼りがち。これらが採用のミスマッチに関係しているという仮説のもとに生まれたAI人事部長は、ディープラーニングや専門技術を用い、人材を「性格・価値観レベル」で分析しています。

主な機能は3つ。

1. 面接アシスト
経歴の判断だけでは良い人材が採用できるとは当然限らない。面接前に応募者の診断を行うことで、面接官は採用時にどのような点を注視すべきか事前に把握できる

2. タイプ別対応マニュアル
通常時の性格と、ストレスがかかっている状態の性格それぞれ6タイプに分けて分析を行い、計36タイプに分類。タイプごとの適性・資質が判断できるので、各人に適切な教育、指示、配置を行う手助けとなる

3. 性格・思考・メンタル分析
業種・職種に関わらず、深層心理から社員の特性、価値観を導き出す。日常のビジネスの場だけでは分かりにくい社員の姿を知ることで相手への理解をより深めることができる

このように、掘り下げて候補者や社員を分析することで将来の採用方針に活かしたり、転職希望者がいたとしたら最適な職場に配置転換したりといったことが可能となります。

海外ではこうした「HR Tech」と呼ばれる動きが先行しており、米ウォルマートやクレディ・スイスが導入し、独SAPや米オラクルが採用・評価・配属の管理システムを手がけています。日本でもビズリーチとヤフー、米セールスフォース・ドットコムが2016年に共同でAIにより採用や評価、配属を決める事業を始めると発表しており、成長めまぐるしい分野と見られています。

より詳細な人材データの蓄積と活用が、今後の企業の人事戦略を大きく変えうる――この先が楽しみです。

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